webライティング

文章術やライティングの本に飽き飽きしている起業家へ。

最近読んでよかった本。

「文芸オタクの私が教える  バズる文章教室」 三宅香帆

タイトルだけ見ると
よくあるテクニック本のようですが、
全然違います。

「文芸オタク」とあるように、

星野源、しいたけ、林真理子、橋本治、
森鴎外、向田邦子、司馬遼太郎、……

その他たくさんの名文筆家の文章を引いて

「どこが優れているのか」
「なぜ読んでいて楽しいのか」を

フレンドリーな文体で解説しています。

何よりも、引用している文章や書き手を
リスペクトしている姿勢がいい。

 

今は「書かなければいけない」立場の人が増えました。

 

企業のWeb担当者、広報、発信担当者だけでなく、
個人で仕事をしていく
講師、コーチ、コンサルタント、カウンセラー
といった起業家も、

ブログ、SNS、メルマガなどを書き、発信して、
自分の人間的な魅力を知ってもらう必要があります。

 

そこで「文章術」「ライティング」と書かれている
本を読む人も多いと思います。

私も

「受講生さんにいかにわかりやすく伝えるか?」

参考にするため、多くの文章本を読んできました。

 

ですが、そういった本を読んで
役に立つことはあるけれど、正直
「面白い!」と感じたり
気持ちがワクワクすることは、
めったにありません。

 

それは、よく考えたら危険だと思う。

 

本来、文章を書くということは
自分の考えや感情、伝えたいことを言葉にして届け、

読んだ人にに共感してもらったり
面白がってもらったり
「そうかもなぁ〜」と思ってもらったり、

そんなつながりを持つことだと思うのです。

 

なのに、仕事として書くとなると
文章を書くことが苦痛
発信という業務が義務感でしかない
のは、つらすぎる!

 

そんな気分になる位なら、
実用本をいったん捨てて
(いや、捨てなくてもいいか)

自分の好きな小説やマンガを
読みふけった方がはるかにいい。

と思います。

 

この本もいいですよ。

「ターゲット読者を想定する」とか
「タイトルには数字と結果を入れて明確に」とか
そんな話、一切出てこないですから。

 

文章を読む喜び、書く喜びを
思い出させてくれます。

 

「あ〜もう、ブログなんてめんどうだな〜」

という人も、
読んでいるうちに、また書きたくなってくるはず。

 

本好きな人はもちろん

実用一辺倒のライティング本に
飽き飽きしている人、

「バズるとかコンバージョンとかPVとか
そういうのもう当分いいよ!!」
と思っている起業家、セールスライター、

そんな方におすすめの、 楽しい本でした。