思いを書いても伝わらない人は「経験」を書こう
「自分の思いを書くといいよ」
と言われたけど、うまく書けない。
書いてもしっくりこない。
ということはありませんか?
よく
「ブログネタに詰まったら、あなたの思いを書きましょう」
「まだ実績がない人は、熱い思いを伝えること」
と言われますね。
思いを書くことは、本当に!! 大事です。
大事なのですが、実は、やっかいでもあって。
あまりブログなどを書きなれていない人が思いを書こうとすると、抽象的な文章になってしまうことが多いんですね。
例えば、このような文章を見かけることはないでしょうか。
「以前の私は、なんだかモヤモヤしていました。
そんなある時、コーチングを受けたことで私の人生が変わりました。
心が穏やかに、前向きになり、人間関係も良くなっていきました。
生きるのがとっても楽になったんです。
だから、私自身もコーチになって困っている女性を助けたい!
そんな思いでコーチング資格を取りました。
そして、生きづらさから解放される人を増やすために活動しています」
どうでしょうか。
この文章を読んで心が動かされるかな……
「言っていることはわかるけど、ふーん……」
という感じではないでしょうか。
この文章が響かない理由は、つかみどころがないから。
「思い」を語ろう、と言われると、人はかしこまってしまうんですね。
普段とは違う、
「きれいなこと」
「立派なこと」
「恥ずかしくないこと」
を言わなければ…..と思ってしまうのですよね。
そのせいか、
「私には、語れる思いなんて特にありません」
とおっしゃる方もいます。
だから私は、そういう方には
「経験」を書きましょう
と言っています。
いきなり「思い」を書こうとすると表面的な言葉になりかねません。
ですが、その原体験になった出来事には、あなたの、生(なま)の感情がセットになっているはず。
その経験を書くといいんですね。
さっきの文章だったら、冒頭の部分一つ取っても
・何にそんなにモヤモヤしていたのか?
・何が嫌だったのか?
・実際にどんな出来事があったのか?
こうした「経験」が一つでも入っていれば、伝わり方が全く変わってきます。
「以前の私は、なんだかモヤモヤしていました。」
ではなく、例えば
「はじめての育児と仕事で疲れ果てていて、夜も授乳で3時間おきに起こされる、睡眠不足の日々。
体は限界だったのに、なぜか『きちんとやらなければ』と思っていて、夫の分のお弁当まで毎日せっせと作っていました。
でも、作るのが当たり前という夫の態度になんだかモヤモヤ……」
だったらどうでしょうか。
「鮮明さ」が全く違いますよね。
もちろん、ほんの一例です。
経験は、お悩みだけではありません。
・子供の頃の経験
・学生時代の経験
・職業上の経験
・成功体験
・取り組んだこと
・自分が普通にできること
などなど、本当にたくさんあります。
そして、あなたが語る経験は、キャッチーでわかりやすいもの(例:リストラ、借金、離婚、裏切り、全国1位、逆転劇、etc)である必要は、ありません。
一見小さなことだけど、あなたにとっては重大なことだった。
ということでいいんです。
それを言葉にして外に出すことで、「思い」を語る以上にあなたという人の内面が伝わり、共感してくれる人が現れます。
おだじまのクライアント様には、最初に、人生の振り返りと職務経験の棚卸をしていただいています。
それは、ご自身の中にある「経験」を見つけてほしいからなんです。
ぜひ、あなたも「生の経験」をたくさん見つけて、等身大で語ってくださいね。